2023年11月15日(水)
保育士賃金引き上げを
参院内閣委 井上議員が求める
![]() (写真)質問する井上哲士議員=14日、参院内閣委 |
日本共産党の井上哲士議員は14日、参院内閣委員会で、全産業平均より月5万円以上低い保育士の賃金の引き上げと配置基準見直しを求めました。
政府は保育士の月額9000円の賃上げを実施していますが、井上氏は「全産業平均との抜本的な格差縮小が目標ではないのか」と追及。加藤鮎子こども政策担当相は「全産業平均に比べ低い状況」と認めましたが、格差の抜本改善には言及しませんでした。
井上氏は、賃上げというが、大半が手当で、基本給引き上げにつながっておらず、公立施設では地方交付税措置のため賃金に反映されていない自治体もあるなどの保育現場の声を紹介。賃上げ施策を「政府はどう検証するのか」と追及しました。藤原朋子こども家庭庁成育局長は「内容をまとめ速やかに公表する」と述べました。
井上氏が4月の同委員会で、保育士の配置基準見直しについて質問した際、小倉将信担当相(当時)は、基準を見直し人員増を求めると現場が混乱するから加算で対応するとしていました。井上氏は、実際には配置基準の1・5倍の人員を配置しているとの国の調査を示し、「保育現場の実態に基準が見合っていない。そうした認識はあるか」と質問。加藤担当相は「基準を超える配置がされていることは承知している」と認めました。
井上氏は「現場の声は加算でなく配置基準そのものの見直しだ」と重ねて求めました。