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2023年11月14日(火)

ガザ最大病院 機能停止

早産児6人死亡

 【カイロ=秋山豊】アラブ・メディアによると、ガザ保健当局は13日、ガザ地区最大規模の医療機関シファ病院では電力がないなか、早産児6人と重症患者9人が死亡したと発表しました。当局はまたイスラエル軍が保育器にいる早産児のための酸素発生装置を爆撃したと述べました。

 医師らは早産児を保育器から取り出してベッドに寝かせ、近くにお湯を置くなどして子どもたちの体温を保っているという情報もあります。

 イスラエルはシファ病院の地下にハマスの司令部があると主張しています。イスラエル軍の攻撃にさらされ、燃料と医療資材の深刻な不足に陥るなか、シファ病院では早産児約40人が保育器でのケアを必要としています。

 パレスチナ自治政府のマイ・カイラ保健相は、シファ病院の庭では約100人の遺体が腐敗し始めていると説明しました。

 カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、ガザで2番目に大きな病院アルクッズ病院も機能を停止しました。

 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は12日、シファ病院が機能しなくなり、患者の死者数が増加していると述べました。

 テドロス氏はX(旧ツイッター)で「(シファ病院の)状況は悲惨で危険だ」として「水も電気もないなかで3日たっている」「絶え間ない砲火と爆撃がすでに深刻な状況をより悪化させている」と警告しました。

 そのうえでテドロス氏は「安全な場所であるべき病院が死と荒廃と絶望の場と化すなかで世界は沈黙していられない」と述べ、即時停戦を訴えました。


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