2023年11月11日(土)

情報提供要請を無視

山添氏、米軍横田基地ＰＦＡＳ漏出追及

（写真）質問する山添拓議員＝９日、参院外防委

　日本共産党の山添拓議員は９日の参院外交防衛委員会で、米軍横田基地（東京都福生市など）で今年１月、発がん性などが指摘される有機フッ素化合物（ＰＦＡＳ）を含む汚染水が２日連続で漏出し、濃度が日本の暫定指針値の５万倍以上に達する事故を起こしながら、米軍側から防衛省に通報がなかった疑いを追及しました。

　山添氏は、防衛省はこの事故をいつ知ったかと質問。防衛省の大和太郎地方協力局長は、「事実関係を確認中だ」と繰り返すだけで明確に答えませんでした。

　山添氏は、防衛省が７月に自治体あてに出した文書で、「日米合意に基づく通報対象であるか否かにかかわらず、基地内でのＰＦＯＳ等を含む泡消火剤の漏出について速やかな情報提供」を米側に要請したとする文言に言及。「防衛省が米側に求める情報提供への要請が無視されているということだ」と指摘しました。

　また山添氏は、１日の予算委員会で岸田文雄首相が「泡消火薬剤の正確な在庫量の把握を進める」と述べたことに言及。米軍基地における在庫量の把握も含まれるかとただしたことに大和局長は「委員のご指摘も踏まえ、米側とのやりとりを継続する」と述べるにとどまりました。

　山添氏は、ＰＦＡＳ対策は政府としても責任を負っていると指摘。「防衛省として横田基地への立ち入りを米軍に求めるべきだ」と強調しました。