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2023年11月11日(土)

ケア労働賃上げ急げ

倉林氏、人手充足率は6割以下

参院厚労委

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(写真)質問する倉林明子議員=9日、参院厚労委

 日本共産党の倉林明子議員は9日、参院厚生労働委員会で、2024年度の医療・介護・障害福祉の報酬改定にむけ、ケア労働者の大幅賃上げを求めました。

 「福祉現場の人材不足は危機的だ」―。倉林氏は、きょうされんの調査で職員充足率が正規53%、非正規59%しかなく、応募があっても高齢者のみだと紹介。「就寝中の寝返り支援も断念し、食事介助は順番待ち、入浴回数を減らすなど、人手不足が障害者支援に影響している」とし、大幅賃上げをするよう要求。人件費などの固定費は、最低限月額制にするなど見直しを求めました。

 倉林氏は、政府が来年2月から介護職の賃金を月6千円引き上げる方針との報道について追及。「恒久的に6千円では絶望的だ。離職を加速させかねない」と迫りましたが、武見敬三厚労相は「金額は調整中」と述べるのみでした。

 倉林氏は、日本医労連の調査で看護師の離職が採用を上回っていること、その中で4割の医療機関が看護師などの年末一時金をカットしようとしている実態を示し、「10万~20万円カットが提示されるという。これでは働く意欲がもてず、地域医療も壊れかねない。早急な実態調査を」と求めました。浅沼一成医政局長は「関係団体を通じ把握する」と調査を明言しました。

 倉林氏は、医療・介護・福祉の労働者は全労働者の14%を占めるとし、「来年度の報酬改定は政府の本気度が問われる。思い切った賃上げを」と主張しました。


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