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2023年11月11日(土)

1日4時間の戦闘休止

イスラエル 必要な停戦に遠く及ばず

 【カイロ=秋山豊、ワシントン=島田峰隆】イスラエルメディアなどによると、米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は9日、イスラエルがガザ北部で1日に4時間戦闘を休止すると発表しました。ガザで必要な停戦には遠く及ばないとの批判の声が出ています。

 イスラエルのネタニヤフ首相は、米FOXテレビのインタビューで「(イスラム組織ハマスに拉致された)人質の解放なしに停戦はない」と強調しました。

 米ラトガース大学の中東専門家アブデル・ハミド・シヤム氏はガザへの人道支援を途切れることなく行きとどかせ、交渉を行うためにも「停戦」が必要だと述べ、今回の決定は全く不十分であることを、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラに語りました。

 同日、ガザの人道状況をめぐるパリでの会合で、パレスチナ自治政府のシュタイエ首相は「戦争を止めるために何人のパレスチナ人が殺されなければならないのか」と訴え、即時停戦を求めました。

 国連のドゥジャリク事務総長報道官は定例記者会見で、「いかなる戦闘の休止も、とりわけそのタイミングと場所に関して国連と調整する必要がある」と指摘しました。

 カービー氏の説明では、イスラエルはガザ北部の住民が南部に退避する「人道回廊」を二つ設置します。一つは既に開通し、ここ数日間、1日4~5時間使用されています。新たな「回廊」は地中海沿岸に設置されます。


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