2023年11月10日(金)

領収書差し替えを批判

加藤こども相パー券疑惑　井上氏が告発

参院内閣委

（写真）質問する井上哲士議員＝９日、参院内閣委

　日本共産党の井上哲士議員は９日、参院内閣委員会で、「赤旗」日曜版がスクープした加藤鮎子こども政策担当相の政治資金規正法違反の疑惑をただし、「説明責任を果たすべきだ」と迫りました。

　「赤旗」日曜版１２日号は、加藤担当相が代表の資金管理団体が法律の上限を超えて、一団体から２５０万円の政治資金パーティー券収入を得たとされる問題をめぐり、加藤担当相側が“違法の証拠”の領収書を“合法の領収書”に差し替えていたと報じました。

　井上氏は、加藤担当相が「本来寄付として処理すべきものをパーティー券収入として受領記載してしまった」と釈明していることに対し、これだけの大金の支出の目的を間違うなどあり得ないと批判。その上で、「領収証は取引の証明書であり、それを後日差し替えるなど税務署が認めない」とただしました。加藤担当相は「事実に即して（領収書を)訂正した」と答えました。

　井上氏はさらに、加藤担当相の関連政治団体が２５０万円を支出した２０２１年１０月時点では、同団体の資金残高は約３５万円程度しかなく、支出は不可能だと指摘。加藤担当相はパーティー券収入をもとに支出したと説明しているが、支出はパーティー開催前であり、「政治資金規正法は、収支が確定する前に政治活動に使用することを許容していない」と迫りました。

　加藤担当相は「収支が確定する前にその収入の一部を支出することを禁止する規定はない」と強弁しました。

　井上氏は、会計帳簿や金融機関の口座の写しなどを提出し、説明責任を果たすべきだと求めました。