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2023年11月8日(水)

ガザ悪夢 人間性の危機

国連総長 緊急の停戦訴え

「子どもの墓場と化しつつある」

 【ワシントン=石黒みずほ】グテレス国連事務総長は6日、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突で悪化する人道状況について、「パレスチナ自治区ガザの悪夢は人道的危機を超える人間性の危機だ」として、改めて人道的停戦の必要性を訴えました。ニューヨークの国連本部での記者会見で述べました。


 グテレス氏は、イスラエル軍の地上侵攻により、病院や難民キャンプ、モスクや国連施設でも被害が出ており、「誰も安全な状態にない」と指摘しました。一方で、ハマスが民間人を盾にイスラエルに対し無差別攻撃を続けていると非難。「武力紛争において、どの当事者も国際人道法と無関係でいられない」と強調しました。

 ガザでは連日何百人もの子どもが殺害され負傷しているとして、「ガザは子どもの墓場と化しつつある」と訴えました。現在エジプトから届けられている支援物資に発電機等を動かすための燃料は含まれず、「保育器の中の新生児や生命維持装置に頼る患者が、命を落としかねない」と警鐘を鳴らしました。

 グテレス氏は、国連職員も同じ期間で過去最多の89人が死亡したことも示し、人道的停戦の緊急性を強調。「この残忍で恐ろしく、痛ましい破壊がいつまでも続く状態に出口を見つけ出すため、今すぐ行動をとらなければならない」と述べました。


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