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2023年11月4日(土)

きょうの潮流

 ことしの流行語大賞の候補に「新しい戦前」が入りました。昨年末の「徹子の部屋」で、来年はどんな年にと聞かれたタレントのタモリが「新しい戦前になるんじゃないですかね」と答えて広まりました▼いまではさらに真実味が増し、危機感とともに、それにあらがう人たちの間でよく語られています。大軍拡にひた走る政権に対し、そうはさせまいと▼岸田首相が経済対策を示しました。目玉とする「減税」をふくめ、どれも場当たり的。くらしが上向きになるようなものは見当たりません。しかも1回きりの所得減税をやった後には軍拡のための増税が待ち受けています▼首相が減税にこだわったのは増税先行のイメージを気にして人気取りに走ったからだろう、というメディアの指摘も。会見では、やるべきだと信じることをやっていくと強調していましたが、信じる道の先に国民の生活は見えているのだろうか▼国会前に集った3日の憲法大行動ではガザの惨状がとりあげられ、日本国憲法の前文が引かれました。「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有する」。今こそ出番のはずなのに―▼戦争やめよの声がわきあがるなか休戦を求める国連総会の決議を棄権し、イスラエルの蛮行も批判できない政府。軍事に前のめりの首相。集会で憲法学者が話しました。憲法を考えることは、どんな社会にしていきたいのかにつながる。国のかたちを変えてしまった「戦前」に戻らないためにも。


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