2023年11月2日(木)
ガザ難民キャンプ空爆
死者50人超 イスラエル非難次々
【カイロ=秋山豊】イスラエル軍は10月31日、ガザ地区北部ジャバリア難民キャンプの住居ビルを空爆しました。ガザ保健当局は50人以上が死亡、約150人が負傷したと発表しました。大勢がガレキの下敷きになっています。
同キャンプは人口密集地です。イスラエル軍報道官は、米CNNに、この地域にイスラム組織ハマスの司令官がいたと述べて空爆を認めました。
現地からの報道によると、空爆地点には巨大なへこみができました。住民や救助隊は生存者と、犠牲者の遺体を探し、手で掘り起こしています。
病院は負傷者であふれるなか、医師らが懸命に治療にあたりました。院外には白い布に包まれた遺体がならべられています。子どもや女性、高齢者が犠牲になっています。
アラブ諸国はイスラエルを厳しく批判しました。エジプト外務省は「明白な国際法違反」の「残酷」な攻撃だと述べ、「曖昧にせず断固」批判するよう国際社会に呼びかけました。ヨルダン外務省は「人間的および道徳的な価値観と国際人道法に反する」と非難しました。カタール外務省は「無防備なパレスチナ人の新たな大虐殺」であり、カタールによるイスラエルとハマスの仲介を損なうと警告。サウジアラビア外務省は「民間人の密集する場所を繰り返し標的にすることを完全に拒絶する」と非難しました。
ガザ当局はこれまでに8525人以上が殺害され、子どもの死者は3500人を超えていると発表しました。








