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2023年10月31日(火)

イスラエルのガザ地区封鎖
人道支援物資搬入妨害

「国際法違反の可能性」

国際刑事裁検察官 調査要求

 イスラエル軍は28日夜から29日朝にかけてもパレスチナのガザ地区を激しく空爆するとともに、追加の地上部隊を投入して軍事行動を拡大、ガザ地区の死者は8000人を超えました。イスラエルによる封鎖で、水・食料・医薬品の不足も深刻化するなか、国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)のカリム・カーン主任検察官は29日にカイロで、イスラエルのガザへの支援物資運搬妨害は、国際法に違反する犯罪の可能性があると指摘しました。

 ロイター通信によると、カーン氏は記者会見でイスラエルに対し、「遅延なく市民に食料や医薬品を届けるために、目に見える努力をしなければならない」と要求しました。同日、記者会見の前にエジプトとガザの境界にあるラファ検問所を訪れましたが、ガザ側に入ることはできませんでした。

 同氏は、動画をX(旧ツイッター)に投稿し、「国際刑事裁判所は、どこであろうと(戦争犯罪や人道に反する犯罪など)その管轄に該当する件に対して調査する権利がある」と述べ、中東にいる間にガザとイスラエルを訪問したい意向を明らかにしました。

 カーン氏は、イスラム組織ハマスが7日にイスラエルを襲撃した際に行ったとされる犯罪についても、捜査していると述べました。

 ラファ検問所での人道支援物資運搬の制限をめぐって国際人権団体から非難の声が上がっています。国際人権団体オックスファムは、ラファを通る人道援助物資は通常の2%にすぎず「大海への一滴だ」とし、イスラエルに対して「飢えを武器にしている」と批判しました。


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