2023年10月30日(月)
きょうの潮流
明らかにトーンダウンというか、会社の姿勢が変わってきている―。団体交渉で実感した、たたかいの成果。労働組合の結成と、それを支える人びとが事態を動かしています▼配達を担う個人事業主と仕分けをするパート社員にたいし、ヤマト運輸が一斉に通告していた雇用の終了。集荷以外の業務を日本郵便に移管するためだとして、来年1月末までに打ち切ろうとしていました。対象者は3万数千人にのぼり、なかには高齢者や障害者、シングルマザーも▼「使い捨てにするのか」「人間をなんだと思っているのか」。一方的な契約解除や解雇は許さないと、パート社員が立ち上がり労組を結成。支援を呼びかけたネット署名には6万人をこえる賛同が集まっています▼今月16日には本社との団交が実現。会社側は「整理解雇ではない。お願いベース」だとして、再配置を精査していると回答しました。実際、各地の事業所では契約終了の通知が撤回されているそうです▼雇用を守るための交渉はこれからも続きますが、働くものが声を上げ、力をあわせることの大事さを改めて示しました。そごう・西武の米投資ファンドへの売却でも労組のストライキが注目されました。労働者の雇用や権利を守るたたかいは職場を変え、社会を変えていく力を持っています▼ヤマトの当事者が入る「建交労軽貨物ユニオン」は不安を抱えながら働く人たちに組合への加入を呼びかけています。それは、理不尽な働き方に苦しみもがいている多くの労働者にも。








