2023年10月28日(土)
ガザ停戦求め国連総会
安保理拒否権応酬の中 アラブ諸国動く
【ワシントン=石黒みずほ】国連総会は26日、イスラエルとパレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスの衝突を巡り緊急特別会合を開きました。安全保障理事会が常任理事国の「拒否権」の応酬で対応が取れない中、アラブ諸国などが開催を要請。「即時停戦」を求めるヨルダン提出の決議案を27日に採択する見通しです。
国連総会のフランシス議長はハマスの残忍な攻撃を批判する一方、イスラエルによる民間人への無差別攻撃について「自衛権は無差別で過剰な報復を合法的に行う許可を与えるものではない」と非難しました。
パレスチナのマンスール国連大使は、イスラエルの攻撃による犠牲者の7割が女性や子どもだとして、声を詰まらせながら悲惨な現状を訴えました。イスラエルのエルダン国連大使は「これはパレスチナ人との戦争ではなく、ハマスとの戦争だ」などと主張しました。
アラブ諸国を代表して発言したヨルダンのサファディ外相は、イスラエルに軍事支援をする国々に「武器ではなく代表団を送り、平和に向けた道を切り開くことこそイスラエルを助けることになる」と強調しました。
初日の演説では「紛争中であっても全ての民間人が保護されなければならない」(スロベニア)、「無差別攻撃や集団的懲罰は国際法に反する」(インドネシア)といった発言が相次ぎました。








