2023年10月25日(水)
カナダで海路スト
361人、米GM成果で攻勢
賃上げ交渉期限切れで
カナダで、大西洋から五大湖のエリー湖を結ぶ「セントローレンス海路」を運営する「セントローレンス管理公社(SLSMC)」の労働者361人が22日からストライキに入りました。賃上げを含む新しい労働協約の交渉が前日に期限切れとなったためです。同海路は23日も閉鎖状態で、115隻の船舶が通航を待機しています。(山崎伸治)
ロイター通信によると、労働者が加盟する労組ユニフォーのペイン全国議長はスト決行にあたり「(交渉の)行き詰まりは極めて不幸なことだが、組合員は変わらず公正な合意を得ようと決意している」と表明しました。
ユニフォーは72時間前にスト決行を予告。同海路を航行中の船舶に退避の時間を確保しました。
同海路は米国を含む五大湖周辺と大西洋を結び、穀物その他の商品の重要な輸送経路です。ロイター通信によると、カナダ商工会議所は23日、1日3400万カナダドル(約37億5000万円)に上る経済活動に影響をもたらし、供給網も破綻しかねないとして、連邦政府に交渉の仲介を求めました。
ストに参加する労働者の1人は公共放送CBC(電子版)に対し、「19年前の賃金では欲しいものが買えたが、この間ずっと下降してきた」と賃金の実情を語りました。
ユニフォーは今月、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)との間で新しい労働協約で合意するなど、攻勢を強めています。








