しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年10月19日(木)

中東研究者ら停戦訴え

署名募り政府に提言へ

 イスラエルがパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻を準備する緊迫した情勢を受け、日本の中東研究者らは17日、即時停戦とガザへの人道支援を訴えるアピールを発表しました。ネットで賛同署名を募り、今後、日本政府に提言も行うといいます。

 呼びかけたのは、臼杵陽(うすき・あきら)日本女子大学教授、岡真理早稲田大学教授、栗田禎子(よしこ)千葉大学教授、酒井啓子千葉大学教授ら17人。アピールは▽人質の解放▽ガザへの攻撃停止と封鎖の解除▽電気・水の供給、食料や医薬品の搬入の保証▽軍事作戦を前提とした市民への移動強制の撤回▽国際法、国際人道法の順守▽占領地への入植の禁止等を定めた国際法の順守状況の客観的・歴史的検証▽平和的解決を可能にする環境を整える日本政府や国際社会の尽力―を求めています。

 さらに、この事態を放置すれば、中東が抱える諸課題の平和的解決は「半永久的に不可能になり、中東、さらには世界全体を、長期にわたる緊張と対立、破局に引きずりこみかねない」と警告。戦後の日本には、中東との独自外交の実績などがあり、その蓄積を今こそ生かそうと呼びかけています。

 同日のオンライン会見で、呼びかけ人らは、7日のハマスの奇襲攻撃に至る歴史的経緯を強調。対立の原因をつくってきた欧米の大国や、イスラエルによるガザ封鎖や攻撃を軽視してきた日本のメディアの責任にも言及しました。「戦火をあおる大国に、日本はやめるよう言うべき立場だ」などの意見が出ました。


pageup