しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年10月17日(火)

きょうの潮流

 およそ165日ある小学生の年間休日。春夏冬の休み、大型連休、祝日に土日。休日をどう過ごすか、学校外でどんな体験をするのか、子どもの発達と深く関わります▼年収300万円未満世帯の小学生3人に1人がこの1年間「学校外の活動なし」。こんな調査結果を、子どもの教育支援に取り組む「チャンス・フォー・チルドレン」(CFC)が発表しました。これは休日の旅行、レジャーにとどまらず、塾やスポーツ、映画・演劇の鑑賞などの体験も「ない」と▼「サッカーをやりたがっていたが、私が経済的にも体力的にも無理」「お金がなくて旅費がかかる事が全くできない」…保護者から悲痛な声が▼調査では、低所得家庭の保護者ほど、小学生の頃の体験が少ないという結果も。CFCは「貧困の世代間連鎖」の解消へ体験機会の提供が重要といいます▼体験格差の解消へ各地で取り組みが。環境にかかわらず、将来に希望を持てる社会をめざす「チョイふる」(東京・足立区)はその一つ。“子育て図書館”で小学生らに遊びや勉強、居場所を提供。保護者から「勉強を教えてもらって、ありがたい」と▼「すべての子どもに演劇教育を」と取り組む日本演劇教育連盟の大垣花子代表理事。子どもが生の舞台に触れる「鑑賞体験」の意義とともに、そこで公教育が果たす役割を強調します。子どもたちに等しくさまざまな体験機会を広げるにはどうするか。「国や地方の行政レベルの力を」(大垣さん)は関係者に共通する思いです。


pageup