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2023年10月17日(火)

ガザ空爆 住居追われる

すでに100万人以上

国連難民機関

 【カイロ=秋山豊】国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラザリーニ事務局長は15日に東エルサレムで記者会見し、イスラエルが空爆を続けているガザについて「前例のない人道的大惨事」が起きていると警告し、すでに100万人以上が住居を追われたことを明らかにしました。

 イスラエル、ガザ双方の死者は4000人を超えました。イスラエルで1400人以上、ガザで2750人が死亡しました。ガザの死者はイスラエル軍が地上侵攻した2014年の約2250人を超えました。

 イスラエルは地上侵攻を準備し、ガザ北部の住民に南部への退避を命じています。ラザリーニ氏は南部のUNRWA施設に避難を求める人が殺到し、支援が事実上、不可能になっている現状を報告しました。

 ガザでは1000人以上ががれきの下で行方不明となっていて捜索が続いています。埋葬場所だけでなく遺体を収容する袋も不足。妊婦や新生児が十分な医療も保護も受けられずにいることも懸念されています。

 一方、イスラエルのカッツ・エネルギー相は、ガザ南部への給水の再開を発表。「民間人をガザ南部に押しやる」ことで「イスラエル軍の作戦を容易にさせる」と述べました。地上侵攻への地ならしとも受け止められる動きです。実際にはガザでは空爆で水道管が著しく損傷しています。

 一方、エジプトのシシ大統領とブリンケン米国務長官が15日、カイロで会談し、ガザの人道状況に対処するため、支援が必要な人に確実に届くようにすることが重要だと合意しました。ガザ南部ラファとエジプトとの境界には検問所があり、エジプトは各国からガザへの支援物資を受け入れています。


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