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2023年10月15日(日)

きょうの潮流

 「故ジャニー喜多川による性加害に関する一部報道と弊社からのお願いについて」と題するジャニーズ事務所の声明(9日付)が波紋を呼んでいます。故ジャニー氏の性加害を報じる際、告発内容を十分検証してから報道してほしいとする内容です▼その日、NHKで衝撃的なニュースが流れました。20年ほど前に、「ザ少年倶楽部」(BSプレミアム)への出演を希望してダンスの練習に参加した現在30代の男性が、NHK放送センター内のトイレでジャニー喜多川氏から複数回、性被害に遭った、とする証言です。声明は、被害者へのけん制、メディアへの圧力とも受け取れます▼NHKは「証言を重く受け止めている。看過できない問題」とコメント。英国公共放送BBCの施設内で未成年者への性加害を繰り返していた司会者、ジミー・サビル事件と重なります。BBC同様、独立した委員会による徹底調査が必要です▼一方、事務所は「弊社が認識している限り、そうした事実はございません」と即座に否定しましたが、その根拠は示しません。長く事実を認めてこなかった会社です。ついに地金が出てきたか▼事務所は在籍確認を被害補償の条件にしています。これこそ困難を極めます。契約も締結せず誰がジャニーズJr.なのか事務所が管理しない時代が長く続いたからです▼事務所の顧問弁護士は、先の会見で記者の質問に「立証責任を被害者に転嫁せず、なるべく幅広く補償する」と語りました。その言葉にうそがないか注視したい。


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