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2023年10月12日(木)

宮城県議選あす告示

最大争点 4病院再編構想

撤回迫る共産党 反対できぬ自公

 宮城県の村井嘉浩知事が独断専行で進めている「4病院再編・移転」構想。あす13日告示の宮城県議選(22日投票)を前に県民の批判が高まる中、知事は「争点になり得ない」と争点そらしに出ました。「反対」と言えない自民・公明と、「撤回」を求める日本共産党の違いが浮き彫りになっています。


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(写真)再編・移転が狙われている宮城県立精神医療センター=宮城県名取市

 問題の4病院再編構想は、県立がんセンター(名取市・383床)と仙台赤十字病院(仙台市太白〈たいはく〉区・389床)を統合して名取市に移転し、県精神医療センター(名取市・258床)と東北労災病院(仙台市青葉区・548床)を合築して富谷(とみや)市に移転させるというものです。

 日本共産党県議団(5人)は2日、再編構想は患者の医療を奪い、それぞれの病院を拠点に培ってきた地域医療を壊すと、白紙撤回を強く求めました。

争点そらす知事

 8月31日の精神保健福祉審議会で村井知事は、再編構想に反対や疑問が相次ぐ審議会の意見には縛られないとし、「止められるのは県議会だけ」と語りました。

 知事のこの振る舞いに県民の怒りが沸騰。「このままでは県議選をたたかえない」と自民、公明、21世紀クラブは9月末、知事に「丁寧な議論」「丁寧な説明」を申し入れました。しかし構想そのものへの批判はなく、再編「容認」の内容でした。

 この申し入れには地元紙「河北新報」10月4日付も、白紙撤回を申し入れた共産党と比較して「要望に温度差」「不信明言も軟調」の見出しで報じました。

 村井知事は2日の記者会見で4病院再編について「県議会に賛成という人はいない。だから争点になり得ない」と、争点化を否定する苦し紛れの論を展開しました。

 「ともに市政をつくる仙台市民の会」や「精神障害者のくらしと医療を考える仙南ネットワーク」などは4日、県民、県議候補、メディアに「4病院再編・移転問題を県議選の最大の争点に」と声明を発表。知事発言は「明らかな争点回避」と指摘しています。

 赤十字病院がある太白区の自民党候補(党宮城県連政調会長)は、“仙台医療圏の急性期病床は過剰”“病院をつぶさぬための統合”などと、村井知事の主張そのままに移転の必要性を訴えるビラを配布。県連の政策責任者が、再編を容認し後押ししています。

党躍進が命守る

 自らと自公に批判が向かうことを避けようと争点そらしに走る知事。知事に反対と言えず県民からの批判回避に懸命な自公。正面から反対を主張し続けてたたかっている日本共産党の現職5氏の議席絶対確保と8議席への躍進が、県民のいのちと地域医療を守る力になります。


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