しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年10月12日(木)

きょうの潮流

 1007件のうちの1005件。県庁に寄せられた意見は、圧倒的に反対だったといいます。県民やPTAが呼びかけた反対署名は短期間で十数万人に達し、街のあちこちで人びとの不安や怒りが渦巻くように▼自民党の埼玉県議団が、みずから提出した県虐待禁止条例の改正案を取り下げました。委員会では公明党も賛成し13日の本会議で採決されようとしましたが、殺到する批判をうけて撤回に追い込まれました▼育児の実態から離れ、家庭に責任を課す感覚は同党県議団58人のうち女性は3人という姿からもうかがえます。いずれにしても、一方的な押しつけに対し急速に広がった世論が追いつめた結果です▼札幌市も多くの市民が反対する2030年の冬季五輪・パラリンピック招致を断念しました。昨年末の地元メディアの世論調査では反対が67%にも上り、東京大会が残した数々の汚点によって五輪不信は募るばかり。そのなかで市民不在の招致活動を続ける札幌市に批判が集まっていました▼先月から開始しようとしていた神宮外苑の樹木伐採も年明け以降にずれ込むことになりました。広範な市民や団体、著名人が中止を呼びかけてきた再開発。国際機関も計画撤回を求め、都や事業者の対応にも変化が起きています▼社会や政治を現実に動かしている世論の高まり。もちろん、ことは一直線には進まず反動や巻き返しもあるでしょう。しかし理不尽なことには、あきらめずに声を上げ続ける。一人ひとりが民主主義の主権者として。


pageup