しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年10月5日(木)

きょうの潮流

 江戸時代から国防の拠点となり、軍港とされてきた神奈川・横須賀。その海に、米空母ミッドウェーが巨大な姿を現したのは50年前のきょうでした▼そのとき、市民らは基地を見下ろす山腹に厚紙一枚一枚に書いたメッセージを並べました。「MIDWAY BACK HOME」。世界で唯一となる米空母の海外母港化と、それをめぐるたたかいの始まりでした▼当時はベトナム反戦運動の高まりもあり、ミッドウェーの乗組員にも反対の声が広がりました。もともと在日米軍基地の整理統合によって、横須賀は大幅縮小される計画でした。ところが引き止めたのは日本政府。海外母港を考えていた米海軍と歩調を合わせるようにして▼初めての市民大会が開かれ、まちぐるみの反対運動がわき起こります。しかし日米で取り決めた事前協議はなし崩しにされ、母港化ではなく家族の海外移住計画だという詭弁(きべん)まで。それは15年前から原子力空母に代わり、核持ち込みが問題になってからも変わりません▼日米の政府が結託して実態を偽り、自治体や住民らとの約束をねじ曲げてきた半世紀。その間、横須賀の空母は湾岸戦争やイラク戦争をはじめ破壊と殺りくの中心となり、日本国内では米軍機の墜落や騒音といった被害をまきちらしてきました▼1日の「原子力空母いらない」集会。横須賀の海を望みながら、いまも平和や安全を脅かし続ける存在に対し、各界各層の人たちが声をあげました。空母や基地のない横須賀、そして日本をつくろう。


pageup