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2023年10月3日(火)

6人の任命 要求継続へ

学術会議総会 新会長に光石衛氏

 日本学術会議は2日、今期(2023年10月~26年9月末)初の総会を東京都内で開き、会員の互選で、新会長に大学改革支援・学位授与機構理事の光石衛(まもる)東京大学名誉教授を選出しました。

 学術会議の会員定数は210人。会員の任期は6年で、3年ごとに半数が新たに選出されます。新会員を選考するのは学術会議で、首相が形式的に任命します。20年に始まった前期は、当時の菅義偉首相が、105人の会員候補のうち6人の任命を拒否。岸田文雄首相もこの任命拒否を撤回しておらず、今期も6人欠員でのスタートになります。

 光石新会長は就任あいさつで、任命問題や学術会議の組織のあり方をめぐり「大変な時期だ」とし、学術会議が本来やるべき情報発信を積極的に推進したいと述べ、会員に協力を訴えました。同氏は総会後、記者団に対し、任命拒否されている6人の任命を求める前期の方針は「変わらない」として、「言うべきことを言っていく」と述べました。

 学術会議の組織形態をめぐっては、政府の有識者懇談会が8月末から議論を進めています。学術会議側は、国内外から批判を受けて政府が先の国会への提出を見送った日本学術会議法改悪案か、独立法人化かの、二者択一の狭い議論に終始しないよう要望しています。

 梶田隆章・前会長は総会の退任あいさつで、設置形態の問題は学術会議の将来を決める極めて重大な問題だと強調。「日本の学術のため、しっかりした対応をお願いしたい」と述べました。


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