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2023年10月2日(月)

住居の権利守れ

「家賃高い」と抗議デモ

ポルトガル

 ポルトガルで9月30日、首都リスボンなど各都市で、家賃や住宅価格の高騰に抗議して、市民が「住居の権利」を守れとデモ行進しました。

 ポルトガルでは、長期滞在ビザ(査証)の入手を目的にした海外からの不動産投資や、観光目的の投機が原因で住宅価格が高騰。西欧の中でも賃金が最低水準のポルトガルで、住宅費がベルリンやパリを上回る事態も生まれています。リスボンでは、定職があっても住宅費が払えず、広場にテントを張って住んでいる人々の様子も報じられています。

 「生きるための住居」と銘打ったデモは、高い家賃が支払えないため大学に通えない学生がいたり、高齢者が長年住んだ住宅から追い出されたりする事態が生まれているとして、政府の対策が不十分だと批判しました。

 市民団体「ビダ・ジュスタ(公正な生活)」のリタ・シルバさんは地元テレビ局に対し、「政府はいろいろな約束をしているが、住宅危機は悪化し続けている。今の給料は家賃を払うのに不十分だ」と告発。住人が狭い住居に押し込められているなかでDVも増加していると述べました。

 リスボンの集会で演説した左翼ブロックのマリアナ・モルタグア調整者(党首に相当)は「住宅危機に取り組むには、家賃の統制、非居住者への住宅売却の禁止、銀行の利益を取り崩す金利引き下げといった断固たる対策が必要だ」と訴えました。


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