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2023年9月30日(土)

マイナ負担誤登録5695件

厚労省公表 総点検なく全容不明

本紙告発が契機

 患者が医療機関で払う窓口負担の割合が、マイナンバーカードなどによる「オンライン資格確認システム」に誤って登録されている問題で、厚生労働省は29日、誤登録が発覚し、データを修正した事例が全国で5695件あったと公表しました。負担割合の誤登録は、本紙(7月4日付)が千葉市国民健康保険の事例を告発、同市長が誤りを認め明らかになりました。同省はシステム改修を行います。

 厚労省が同日開かれた社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会に報告しました。健康保険組合など全保険者を対象に、負担割合の誤登録が判明し修正した事例を調査したもの。誤登録の件数を明らかにしたのは初めてですが、全被保険者を対象にした総点検はしておらず全容は不明です。

 「システム仕様の問題」が1678件、「正しい事務処理手順が踏まえられずシステムで防止する仕組みがなかった」が4017件です。データは修正済みですが、患者が窓口で誤った負担割合で支払った可能性は「否定できない」(保険局担当者)としています。

 対応策では今年度中にシステム改修を実施、事務処理マニュアルを改訂します。来年夏までに、オンライン資格確認の情報を保険者がチェックする仕組みを導入するとしています。

 負担割合の誤登録は本紙報道後、全国保険医団体連合会が調査し、十数%の医療機関で保険証の券面とシステム登録の相違が生じていることが明らかになり、厚労省が調査に着手していました。


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