2023年9月29日(金)
多様な声聞き共闘貫く広田予定候補
幅広い市民と野党が支援
参院徳島・高知補選 来月5日告示
秘書に暴行した自民党議員の辞職に伴う参院徳島・高知選挙区の補欠選挙が10月5日告示、22日投票で行われます。暴行事件を起こした自民党が平然と後継候補を立てるなか、「政治への信頼を取り戻す」と立ち上がった前立憲民主党衆院議員の広田一氏(54)=無所属、日本共産党支援=との事実上の一騎打ちになる見通しです。広田氏に期待する保守層など幅広い市民と野党の共同の力で支援を広げています。
![]() (写真)広田氏(前列右から4人目)とともに力をあわせる両県の市民と野党の代表ら=23日、高知市 |
無反省の自民 一強に風穴あける
「軍事費が5年間で43兆円。大きな怒りを持っている」「消費税が増税されてしまうのではないか。体を張って止めてほしい」
9月最後の週末に高知市内の各地で開かれた広田氏の集会。国民の声を聞かない岸田政権に憤る市民の訴えが相次ぎました。
何か変えんと
40代のイラストレーターの女性は消費税のインボイスで「大きな取引先を一つなくした」と落胆し、「国民を見ていない政治だ」と批判。農業の40代男性は資材の高騰などに苦しむ農家の声を代弁し、「政治に興味はなかったが、何かを変えんといかん。一人ひとりの1票が動かす。広田さんを応援してほしい」と呼びかけました。
広田氏はこれらの声に応え、「岸田政権に増税する資格はない。財政運営はタガが外れている。本当に必要な方々に税金が使われていない」と指摘し、「政治を変えるとは税金の使い方を変えることだ」と訴えました。
自民党の高野光二郎参院議員が辞職し、自民党は高知県議で県連幹事長の西内健氏(56)を擁立しました。
「自民党は党としてのけじめや総括もなく、高野さんが辞職表明した次の日から候補者選びに奔走している」と批判し、反省がないと広田氏。「自民一強独占に風穴をあけて政治に緊張感をつくる。自民党ただ一つの声でなく、徳島、高知にはもっと多様な声があることを国政に伝える当たり前の政治を実現したい」と語ります。
真摯さに信頼
広田氏は高知県議(2期)、参院議員(2期)を経て、2017年衆院選の高知2区で野党統一候補になり、自民党の元農水大臣に勝利しました。高知県内では21年ぶりに自民党独占を打ち破る歴史的な快挙。19年の高知県知事選では共産党の松本顕治氏が市民と野党の統一候補で挑み、その選対本部長を務めました。21年の衆院選で敗れたものの、共闘に尽力してきました。
23日にはオール徳島と高知憲法アクション、両県の共産、立民、社民、新社会の野党の代表らが高知市内で一堂に会し、広田氏と対話集会を開きました。7項目の政策を確認し、必勝に向けた市民と野党の共闘が立ち上がりました。
「私たちは広田さんの誠実な人柄と政治に対する真摯(しんし)な姿勢を身近に感じ、信頼を深めてきました」。高知憲法アクション共同代表の丸井美恵子氏はこうあいさつし、広田氏の挑戦に「希望の一筋の光が見えてきた。とても心強い」と期待を寄せています。









