2023年9月26日(火)
きょうの潮流
忙しいのは覚悟で教員になったけれど、どうして、こんなにしんどいのだろう…▼教員不足が社会問題となりその大きな要因は長時間労働にあるといわれています。毎年実態調査を続ける長野県教職員組合のデータでも、過労死ラインといわれる月80時間以上の超過勤務はここ10年ほど常態化。「3年以内に辞めるつもり」という青年教員は4%にも。教員を続けること自体が、たたかいです▼現場から粘り強く声をあげ続けた結果、多忙化を招いていたさまざまな業務は少しずつ削減されてきました。長時間労働解消を、との支援の輪も広がっています。教育研究者有志が署名を呼びかけ、過労死裁判を経て弁護士会が立ち上がり、「こんなにひどい実態だったとは」と保護者も心を寄せています▼なぜ、こんなにつらいのか。あるベテラン教員は、教育行政による大掛かりな教職員コントロールがあると話します。教育内容や方法を、そろえるように求められる「スタンダード」。“標準”とは名ばかりで、下回ることがはばかられる年間授業時間数。子どもの生活にまで土足で入り込み「こうすれば点数が高くなる」と、指導を枠にはめこむ全国いっせい学力テスト―▼なぜこんなことに、とやりがいを感じられない業務に忙殺される日々。その積み重ねが超過勤務数に表れ、心と体を痛め続けています▼STOP!学校の長時間労働。それは国をあげて進められてきた教育支配を打ち破り、新たな地平を生み出すたたかいなのかもしれません。








