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2023年9月25日(月)

なんだっけ

XRISM(クリズム)って?

 Q X線天文衛星「XRISM」(クリズム)が、日本初の月着陸を目指す小型月探査機「SLIM」(スリム)と一緒にH2Aロケット47号機で打ち上げられたね。どんな衛星なの?

 A XRISMは、2016年の打ち上げ直後に破損し、運用を断念したX線天文衛星「ひとみ」の後継機です。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が米航空宇宙局(NASA)などと共同で開発しました。

 Q そもそもX線で見る宇宙はどんな世界?

 A X線で見える宇宙は、数千万度から数億度という超高温ですさまじいエネルギーを発生する世界で、その主役は、超新星爆発や巨大ブラックホール、中性子星、銀河や銀河団などです。X線は、人間の目で直接見ることができない光ですが、特殊な検出器で見られます。しかし宇宙からのX線は、地球の大気に吸収されるため、人工衛星で観測します。

 Q X線でどんな観測をするの?

 A XRISMは、星や銀河間を吹き渡る高温ガスを観測します。高温ガスは、銀河や銀河団などの強い重力場にとらえられ、その間を循環しています。宇宙の物質やエネルギーの流れ、銀河や銀河団の構造、形成に大きく関わっていると考えられていますが、わからないことだらけです。XRISMには、高温ガスから放射されるX線を効率良く捉える望遠鏡や広視野で撮像できるカメラ、高温ガスに含まれる元素の種類、温度、密度、速度を高精度で測定する機器が搭載されています。その能力で広大な宇宙の謎に迫ります。(2023・9・25)


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