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2023年9月24日(日)

“入党への一歩 踏み出せた”

志位委員長の訴え響く

鳥取で「語るつどい」

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(写真)志位和夫委員長と交流したつどい=23日、鳥取市文化センター

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(写真)参加者の質問に答える志位和夫委員長=23日、鳥取市文化センター

 日本共産党鳥取県委員会は23日、「志位さんと語るつどい」を鳥取市内で開催しました。志位和夫委員長が全県から寄せられたさまざまな疑問や思いに答え、入党を呼びかける企画です。満杯となった会場では、参加者が一つひとつの回答を真剣に聞き入り、各所で拍手や笑いが湧き起こりました。「志位さんの話を聞いて一歩踏みだすことができた」とその場で入党を決意した人もうまれました。

 7月に発表した党史『日本共産党の百年』に関わって、「党史にはソ連、中国の覇権主義とのたたかいが書かれているが、なぜ彼らは日本共産党をつぶそうとしたのか?」との疑問が出されました。

 志位氏は、「日本共産党を恐れたからです」とズバリ回答。問いに関わって、日本共産党が、党史上最大の危機の「50年問題」を乗り越え、自主独立の路線を確立したことを力説しました。

 その中で、1960年にモスクワで開かれた81カ国共産党・労働者党代表者会議での出来事を紹介。同会議では、ソ連共産党を「共産主義運動一般に認められた前衛」とする誤った命題を含む「声明」が採択されたと指摘したうえで、世界中の国が賛成するなか、「各党の自主独立、対等・平等の原則に反する」として唯一受け入れなかったのが日本共産党の代表団だと強調し、「ソ連からすればとんでもない党があらわれたという衝撃を与えました。覇権主義の党にとって一番の脅威は自主独立の路線を持つ党です。だからこそ国家の総力をあげてつぶしにかかったのです」と語りました。

 その上で、各国の共産党を取材してきたイタリアのジャーナリストが日本共産党について、「ソ連、中国の二つともに、誤りを誤りとする信念で対応した稀有(けう)な共産党」「日本共産党は最も複雑で困難な時代にあって強力な独立心を持つ党として、世界の運動に見事な一ページを刻んだ」との評価を寄せていることも紹介。会場から大きな拍手が湧き起こりました。

 東京電力福島第1原発事故の汚染水(アルプス処理水)の海洋放出に関わって、「中国の水産加工品輸入禁止で、県内の経済も打撃を受けている。どう対応すべきか?」との問いが出されました。

 志位氏は、政府・東電が海洋放出について、「関係者の理解なしには、いかなる処分もおこなわない」と約束しながら、全漁連などの反対を無視して強行したことを強く批判。近隣諸国などへきちんとした説明をする外交努力を怠ってきたと批判し、「いまの事態を解決する責任は日本政府にあります。海洋放出を中止し、中国政府と事態の打開に向けた本腰の協議を行うべきです」と訴えました。

 さらに、「日中両国政府は、いたずらに対立を激化させるのでなく、冷静な話し合いで問題を解決する努力をしていくべきです」と強調。党の提言「日中両国関係の前向きの打開のために」を紹介し、日中双方に共通する「平和と友好の土台」を踏まえた外交努力の重要性を力説しました。

 会場から自由に質問を募るフリートークのコーナーも行われ、「ロシアによるウクライナ侵略をどう解決していったらいいのか?」との質問が出されました。

 志位氏は、「国連憲章に反して侵略をしているのはロシアです。『国連憲章を守れ』の一点でロシアに撤退を求めることで世界中が団結する、この国際世論をいかに広げていくかが大事だと思います」と回答。その上で、米国のバイデン大統領が「民主主義対専制主義のたたかい」と価値観で世界を二分する発言をしていることに触れ、「こういうやり方では世界の団結はつくれないと批判してきましたが、こういう二分論が解決を困難にしています。『国連憲章守れ』の一点で団結することが必要です」と重ねて強調しました。

 その上で志位氏は、この間、インドで開催された20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で、国連憲章の重要性を訴える声明が採択されたのは「前進の一歩」だと述べ、「こうした動きに対してはロシアやアメリカも賛成せざるを得ない。グローバルサウスといわれる国々が重要な役割を果たしています。こうした流れを広げ、問題の解決に向かっていく努力が大事です」と語りました。

 寄せられた質問は全部で15問。最後に、昨年入党した党員の声が紹介されました。

 「共産党はどんな小さな悩みも親切に聞いてくれる。100年の歴史の中で苦労し、それを乗り越えてきたから、人の痛みが分かる。そういう党に入ってよかった。共産党員になること、党員の生き方を志位さんに聞きたい」

 志位氏は、日本共産党の101年の歴史を戦前の23年、戦後の十数年、61年綱領確定以後の時期に分けて振りかえりながら、さまざまな試練に立ち向かい、それを乗り越える中で、成長と発展をはかってきた歴史だと強調。「試練に立ち向かい、乗り越え、成長することにこそ、人間としての本当の喜び、幸福があります。どうかこの党とともに歩んでいただくことを心から呼びかけます」と訴えました。

 「つどい」後に取り組まれた懇談会では、志位氏が入党を呼びかけ。その場で入党を決めた女性(66)は「ずっと共産党と気持ちは一緒だったが、志位さんの話を聞いて決意できた。これからは周りの信頼できる仲間とともに頑張りたい」と語りました。

 参加した女性(50)は、「志位さんに直接質問できてよかった。戦前からの共産党の歴史が、いまにも生きていると感じることができた」と感想を寄せました。


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