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2023年9月17日(日)

大阪カジノ 世界一危険

審査委員は強く懸念

岸田政権 安易に認定

 大阪府・市のIR(カジノを中核とする統合型リゾート)で、電子賭博機(スロットマシンなど)6400台を詰め込む世界でも例のないカジノ計画について、計画を審査した国土交通省観光庁の審査委員会で、電子賭博機が多いことを強く懸念する声があがっていたことが16日、観光庁の資料でわかりました。


 大阪IRの区域整備計画(カジノ計画)の審査は2022年5月から23年4月まで行われました。この中で、大阪の計画では、バカラやブラックジャックなどの賭博を行うテーブル数470台、電子賭博機6400台という構成になっており、諸外国の巨大カジノと比較しても電子賭博機が数倍多くなっていることが論点となりました。

 委員からは「ギャンブルの中で電子ゲーム(賭博)機が最も依存性が高い」「強度の依存性を作る電子ゲーム(賭博)機の台数が多いことに対する特別な対策を考えているのか」と、電子賭博機の危険性をあげて、対策があるのかをただす意見が何度も出されました。

 カジノ運営事業者である米国のカジノ企業・MGMは「(電子賭博機が)必ずしも多いと考えていない」「(電子賭博機の危険性を)実証した研究もない」と事実をゆがめて居直り、「適切な依存症対策をとる」と強弁しました。

 同委の審査結果では、計画の「カジノ施設の有害影響排除等」の項目で150点満点中90点(60%)の得点が付与され、総合評価でも1000点満点中657・9点でぎりぎりの合格点をつけました。

 これを受け政府のIR推進本部(本部長・岸田文雄首相)は計画を「認定」しました。世界一危険ともいえる大阪カジノ計画を安易に認定した岸田首相の責任が厳しく問われています。

写真

(写真)大阪カジノ計画についての審査委員の評価コメント=国土交通省観光庁の資料から


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