2023年9月16日(土)
中国禁輸 国は対策を
紙・はたやま氏 水産関係者と懇談
![]() (写真)懇談する(中央から右へ)紙、はたやま氏=14日、札幌市 |
福島第1原発事故汚染水(アルプス処理水)放出に伴い、中国が日本の水産物を全面禁輸としたことで北海道のホタテなどへの影響について、日本共産党の紙智子参院議員と、はたやま和也元衆院議員は14日、札幌市の関係団体と懇談しました。橋本正一党農林・漁民局次長らが同行しました。
政府が「『水産業を守る』政策パッケージ」(1007億円)に盛り込んだ▼輸出先の転換や▼国内加工体制の強化等について、道水産加工協同組合連合会の斉藤貢専務は「簡単でない」と表明。中国に殻付きホタテを輸出し、中国の加工場で貝柱にして北米や欧州に輸出していること、殻や内臓の廃棄物がでることから、「東南アジア諸国はすぐに受け入れられない。道内の加工場は担い手不足で処理量を増やすのは難しい」と話しました。
中国に輸出したホタテが通関できず返送される「シップバック」が起きているとして、「東京電力による賠償の申請手続きを、国は具体的に示してほしい」と注文しました。
札幌市中央卸売市場で水産卸の「丸水札幌中央水産」「曲〆(カネシメ)高橋水産」の役員と懇談しました。
丸水の宮崎烈史常務は「道内の冷凍設備は満杯になりつつある。秋サケなど他の魚種の保管にも影響する」と懸念し、「生での流通・消費拡大が有効」だと述べました。
ホタテの主力産地オホーツクでの「浜値」は、1キロ当たり200―250円から170―180円に下がっています。曲〆の植野徳紫常務は「国内消費拡大のために、価格を下げる必要がある」とし、迅速な補填(ほてん)・補償措置に言及しました。
紙氏は8月31日、道中小企業総合支援センターを訪問したと紹介し、「国としても相談支援体制を強化すべきです。関東等の冷凍庫の状況等も確認します」と応じました。
はたやま氏は「国は緊急に在庫の買い取りなどを行い、不当な買いたたきが起きないよう監視を強めるよう求めたい」と話しました。









