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2023年9月12日(火)

「労働者の日」NYで行進

米国 団結し生活・権利守る

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(写真)「労働者の日」の行進に参加した全米映画俳優組合のメンバーら=9日、ニューヨーク(石黒みずほ撮影)

 【ニューヨーク=石黒みずほ】米国の「労働者の日」(9月4日)にあわせ、ニューヨークで9日、労働者による行進が行われました。数万人の労働者が「ニューヨークは労組の町だ」「私たちは団結し蜂起する」などと書かれたプラカードを掲げ、連帯を示しました。

 行進では、医療従事者、芸術家、交通・輸送労働者、農家などさまざまな分野の労働者が、それぞれの団体のTシャツを身につけ約1キロ歩きました。数カ月にわたりストを続ける全米映画俳優組合(SAG・AFTRA)や全米脚本家組合(WGA)、年始めにストを行い待遇改善を勝ち取った「ニューヨーク州看護師連盟(NYSNA)」も参加し、通行人の注目を集めました。

 教員のソフィア・ワイスメンさん(30)は「勤務中にトイレに行けないほど忙しく、過労状態だ。生徒のためにベストを尽くせるよう、生活できる賃金や医療保険が必要」だとし、労働者連帯が大事だと訴えました。

 米世論調査会社ギャラップが発表した調査によると、米国民の67%が労組を支持しています。労組が経済にとって損害よりも助けとなっていると答えた人は、過去最高の61%に上りました。

 ロジャー・ピュージーさん(63)は、権力者の中で労組を弱めようとする動きがある中、支持率の上昇は「人々の生活や権利を守る上で、労組が欠かせないからだ」と強調。連帯し存在を示すことで、運動に参加したことのない労働者たちを励ましたいと話しました。

 米国では、労働者の社会への貢献や労働運動の達成を認識する日として、9月の第1月曜日を「労働者の日」と定めています。産業革命の下で長時間労働や児童労働が横行する中、ニューヨークで1882年9月5日、労働者の権利を求める行進が行われ、約1万人が参加。ニューヨーク州は「労働者の日」を祝日として制定する法案を出した最初の州でもあります。連邦議会は1894年に同様の法案を可決し、連邦の祝日となりました。


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