2023年9月10日(日)
1.5度目標 達成困難
温暖化の防止へシステム変革を
国連報告書
国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)事務局は8日、地球の気温上昇を1・5度未満に抑えるための温室効果ガス排出削減の取り組みが不十分であり、「あらゆる方面でさらなる行動が求められている」とする報告書を発表しました。
報告書は、世界の温暖化ガス排出量が「1・5度目標」を達成できる水準に達しておらず、各国があらゆる分野で目標を引き上げ、「システム変革」に取り組むべきだと指摘しました。
また、「排出削減対策なしの石炭火力発電」を、30年までに19年比67~92%削減し、50年までにほぼ全廃する必要があると指摘。低・ゼロ排出の電力が、50年までに99%を占めるようになるべきだとしています。
気候災害軽減のための「適応」措置の強化や、気候対策への資金の増額の必要性も強調しています。
報告書は、アラブ首長国連邦(UAE)で開催される国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)で行われる「グローバル・ストックテイク」(GST)のたたき台となるもの。GSTとは、気候変動対策の世界的枠組みを定めたパリ協定で定められたプロセスで、国際社会の取り組みを5年ごとに評価し、新たな方向を打ち出します。COP28で第1回GSTが実施されます。








