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2023年9月7日(木)

ロンドン 小学校給食無料

市長「物価高 子どもを飢えさせない」

 【リスボン=吉本博美】英国の首都ロンドンのカーン市長(労働党)は5日、約28万7千人の児童の給食を新たに無料にすると発表しました。これによりロンドンの公立小学校のすべての児童の給食が無料となります。物価高騰に苦しむ市民への支援で、新学期が始まる今週から1年間継続する見通し。保護者や学校教員が歓迎しています。

 無料給食の実施で、児童1人あたり年間440ポンド(約8万2千円)の家計負担が軽減されます。

 市の最新の調査によると、5歳から11歳の児童をもつ保護者の32%が物価高騰により「家計が非常に苦しい」と回答しています。

 カーン市長は声明で、貧困世帯の児童向けの無料給食を食べていた自身の経験から「給食は子どものライフラインだ」と言及。「物価高騰に苦心する家庭を支援し、子どもたちを飢えさせない」と表明しました。

 ロンドン市ニューポート小学校のペリッジ校長は、無料給食の決定を喜び「児童の幸福度や学びを大きく向上させるだろう」と期待を寄せました。

 子どもの貧困支援に取り組む著名な料理研究家ジェイミー・オリバー氏は、子どもが栄養のある食事をとり健康的な生活を送ることが、よりよい未来社会につながると指摘。「すべての政治家は子どもの健康を大事に考え、今すぐ行動するべきだ」と述べました。


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