しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年9月4日(月)

関東大震災 朝鮮・中国人虐殺100年

加害の歴史 向き合え

国会正門前キャンドル集会

 100年前に発生した関東大震災直後の混乱時に武装した市民で結成した自警団や警察官、軍人に虐殺された朝鮮人・中国人の人びとを追悼するキャンドル集会が2日、国会議事堂正門前で開催されました。「100年追悼大会実行委員会」の主催です。


写真

(写真)政府は関東大震災での虐殺の事実を認め、謝罪せよとキャンドルをかかげて訴える参加者=2日、国会正門前

 1700人(主催者発表)が集まり、キャンドルに見立てたペンライトを掲げ、日本政府が自国の歴史に誠実に向き合い責任を果たすこと、同様の事件の再発を許さない共生社会実現を求めました。同実行委員会の渡辺健樹さんが「多民族・多文化が共生できる社会を目指すため立ち上がろう。いま再び隣国への敵愾心(てきがいしん)をあおり、敵基地攻撃を正当化する政府の戦争動員に立ち向かいましょう」とあいさつしました。

 震災後に群馬県の藤岡警察署に一時保護されていた朝鮮人が地元の自警団員に襲われ、17人が虐殺された「藤岡事件」遺族の曺光換(チョ・グァンファン)さんは、祖父の兄が30歳で亡くなったと語りました。朝鮮が植民地となり、貧しい家庭を何とかしたいと思い日本へ来たと言います。「日本は全く反省してない。資料を公開し、100年前に何があったか明らかにするべきだ。今日ここに集まった人、全員が英雄です」と訴えました。

 中国人遺族の周松権さんは、今年日本政府に2回目の督促状を提出したことを紹介。同督促状は▽歴史を語り継ぐために殺害された現地に記念碑を建てる▽中国人と朝鮮人の歴史を含む記念館建設▽日本の歴史教科書にこの事実を書き、日本の若い世代に歴史を知ってもらう―ことなどを求めています。

 集会には日本共産党の小池晃書記局長、吉良よし子、山添拓の各参院議員が参加しました。小池氏は「植民地支配という差別の構造の中で多くの朝鮮人の命が奪われた歴史を忘れてはいけない。加害の歴史に正面から目を向けることが、政府には求められている。歴史の歪曲(わいきょく)は許さない、その思いを固めあおう」と語りました。


pageup