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2023年9月3日(日)

英国 鉄道運転士組合がスト

政府は賃上げ交渉の席に

 英国で1日、鉄道運転士による24時間ストが行われ、鉄道運行がストップしました。運転士組合は、賃上げ要求に背を向ける列車運行会社と政府に交渉の席につくように求めました。

 英国の鉄道の多くは、民営化(1994年)以降、運輸省から委託を受ける列車運行会社が運営しています。16社で働く1万3000人の運転士を組織する鉄道運転士労組(ASLEF)は、1日に24時間ストを実施。イングランド各地で組合員がピケを張りました。2日には時間外労働を拒否しました。

 同労組は、昨年春から列車運行会社と交渉を続けてきました。2019年以来、運転士の賃金は据え置かれたままで、この間の物価上昇率は12%以上だと指摘し、4年前にさかのぼる大幅な賃上げを要求。会社側が4月に提示した2年間で8%の賃上げ案は拒否し、たたかい続けています。

 ASLEFのウェラン書記長は1日、地元メディアに対し、長引く労使交渉は「政府によって引き起こされた政治的争いになっている」と述べ、労組と列車運行会社の交渉の背後で、保守党政権が会社側の賃上げ新提案を阻止し続けていると批判。「政府がわれわれに解決策を示すまでストは続く」と強調しました。

 イングランドの鉄道会社では現在、1000カ所にのぼる切符販売窓口の閉鎖が計画されています。鉄道海運運輸労組(RMT)などの鉄道労組は、市民と共に窓口を守る運動を展開。閉鎖をめぐる意見公募の締め切り(1日)を前にした8月31日、ロンドンではRMTの組合員らが運輸省から首相官邸までデモ行進し「チケットオフィスを守れ」と声を上げました。(鎌塚由美)


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