2023年8月26日(土)
技術的・法律的にも正しい
デニー知事が最高裁対応を批判
沖縄「辺野古不承認」
「新基地ノー いささかも変わらない」
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沖縄県の玉城デニー知事は25日の定例会見で、県が名護市辺野古の新基地建設阻止を訴え国と争う二つの裁判をめぐり、最高裁が前日に県の敗訴を意味する不当な判断を行ったことに対し、見解を述べました。デニー知事は、新基地建設で国が承認を求める設計変更について、「慎重な審査の結果、(不承認)判断を行った。技術的にも法律的にも判断は正しいと主張してまいりたい」と強調。「新基地建設に反対する思いはいささかも変わらない」と表明しました。
設計変更を不承認とした理由についてデニー知事は、国が新基地建設の口実とする米軍普天間基地(同県宜野湾市)の危険性除去にはつながらないと改めて指摘。「新基地完成の見通しまで12年余を要することからも明らかです。普天間の一日も早い危険性除去、閉鎖・返還が図られずに、ただ工事が続けられている」と訴えました。
国が設計変更で示す新基地工事の内容についても「技術的に確立されたものではない」と説明。大浦湾の埋め立てに必要な最深90メートルまでの海底軟弱地盤の改良工事を行える機材が国内にはなく、90メートルの工事実績もないことを紹介しました。
デニー知事は「何度も防衛省沖縄防衛局に、説明できるのかと問いかけてきましたが、丁寧に正確な答えは得られていない。われわれは技術的にも法律的にも正しい判断のもとに主張を行っている」と述べました。
またデニー知事は、防衛局が行政不服審査制度を悪用し、国土交通相に不承認を取り消させるなどの「違法な国の関与」が行われたと指摘。国と自治体は対等であるべきとする地方自治に反した国の関与のあり方について「沖縄県だけの問題ではなく、全国の自治体に必ず影響する」と述べ、全国知事会を通じて見直しを国に求めていると語りました。