しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年8月25日(金)

PAC3 配備延長検討

沖縄本島と宮古・石垣・与那国の3島

常駐化不安 住民「撤去を」

写真

(写真)人工ビーチの横に設置されているPAC3=7月11日、沖縄県石垣市(石垣島の平和と自然を守る市民連絡会提供)

 北朝鮮が24日未明の「軍事偵察衛星」打ち上げに失敗し、「10月に3回目の発射を断行する」と表明したことを受け、防衛省は「破壊措置命令」継続による、沖縄本島と沖縄県の宮古、石垣、与那国3島への地対空誘導弾パトリオット(PAC3)配備延長を検討しています。市民団体「石垣島の平和と自然を守る市民連絡会」の藤井幸子さんは、延長には「PAC3の常駐化の狙いがあるのではないか。ただちに撤去を」と訴えました。

 藤井さんは石垣島内で現在PAC3が設置されている場所は人工ビーチの横で「観光客や地元の人から見たらやっぱり怖い。市民や観光客が通行する歩道と60メートルくらいしか離れていない」と告発。周辺には石油の備蓄施設もあり、港湾関係者からは大きな不安の声が上がっているといいます。

 他方、PAC3が現在設置されている場所では今後、護岸工事が予定されていてPAC3の設置継続が難しくなる可能性があります。沖縄選出の野党国会議員でつくる「うりずんの会」が、同市民連絡会が情報公開請求で得た資料をもとに追及した結果、防衛省が島内の別の場所への展開を検討していたことが、今月明らかになりました。

 資料によると、自衛隊沖縄地方協力本部が7月、市に市有地の貸し出し状況を確認。PAC3の半常駐化につながりかねない動きです。

 藤井さんは「北朝鮮に対する包囲で対応するのでなく、米韓も含めた周辺国で、打ち上げをやめるよう国際的な世論で話し合いの場につかせて、外交的な話し合いをもっと積極的にやるべき」だと力を込めました。


pageup