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2023年8月20日(日)

新たな軍事的枠組みづくりに反対する

志位委員長が談話

 日本共産党の志位和夫委員長は19日、日米韓首脳会談で発表された共同声明について「新たな軍事的枠組みづくりに反対する」とした談話を発表しました。

 一、18日、米国で行われた日米韓3カ国の首脳会談で、発表された共同声明では、「日米同盟と米韓同盟の間の戦略的連携を強化し、日米韓の安全保障協力を新たな高みへと引き上げる」ことを宣言し、共同演習の拡大・定例化をはじめ、軍事・経済安全保障上の協力強化による「抑止力」強化を打ち出した。日韓への核兵器による「拡大抑止」についても確認した。

 これは、米国の戦略に沿って、3カ国の新たな軍事的枠組みをつくり、インド太平洋地域のブロックによる分断を強め、東アジアにおいて軍事対軍事の悪循環を一層加速させる、きわめて危険な動きである。

 北朝鮮の核・ミサイル開発や、中国の力による一方的な現状変更の試みが許されないことは当然だが、日本共産党は、それへの対抗を名目に、東アジアに新たな軍事的枠組みをつくり、分断と対立をより深刻にする動きに厳しく反対する。

 一、日米首脳会談で合意された極超音速兵器に対処する新型迎撃ミサイルの共同開発は、米軍が主導して構築されている「統合防空ミサイル防衛」(IAMD)に日本を深く組み込み、危険な軍拡の悪循環を助長し、地域の緊張を高めるもので、わが党は強く反対する。

 一、3カ国の首脳は、東南アジア諸国連合(ASEAN)の取り組みとその「インド太平洋構想」(AOIP)への支持をあらためて確認した。AOIPは地域のすべての関係国を包摂する平和の枠組みの提唱であり、排他的なブロック的対応の強化とは根本的に矛盾するものである。

 排他的なブロック的対応を強めるのではなく、対話を強め、地域のすべての国を包摂する安全保障の枠組みを推進することこそ、求められている。


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