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2023年8月16日(水)

「慰安婦の日」 勇気に連帯

韓国・ドイツで集会

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(写真)日本政府に被害者への謝罪と補償を求める集会=14日、ベルリン(吉本博美撮影)

 日本軍「慰安婦」被害者をたたえる「慰安婦の日」(14日)を迎え、「被害者の勇気を記憶しよう」と、韓国とドイツで集会が行われました。同記念日は1991年8月14日に、金学順(キム・ハクスン)さんが初めて実名で被害を公表した日で、2017年に韓国政府が定めました。

 韓国の支援団体「正義記憶連帯(正義連)」が13日にソウルで開いた集会には、被害者の李容洙(イ・ヨンス)さんが参加しました。李さんは「これまで日本政府に法的賠償と公式謝罪を求めてきた」と述べ、日韓政府が真の解決を望むなら国際司法裁判所(ICJ)に判断を託し、責任をはっきりさせるべきだと表明。自身はICJの決定に従うと述べ「早く解決し、隣国である日本との関係改善を望む」と語りました。

 正義連の李娜栄(イ・ナヨン)理事長は「勇気ある証言は世界の共感を呼び、変化と連帯へつなげた」と称賛。「連帯し被害者たちの思いを実現しよう」と訴えました。

 ドイツの首都ベルリンにあるブランデンブルク門前で14日に開かれた集会では、日韓の市民団体が「慰安婦」被害者の顔写真や証言パネル、慰安所を記したアジア全土の地図を展示し、通行人や観光客が注目しました。集会は「性暴力のない世界を目指し連帯しよう」と呼びかけ、日本政府に対し、全被害者への公式謝罪と補償、歴史教育の強化などを求めました。

  「ベルリン女の会」のノリス恵美さん(72)は「加害の歴史を深く認識しなければ周辺国と本当の友好関係は築けない」と指摘しました。

 ベルリン在住のハ・ジンランさん(36)は「単なる日韓の外交問題ではない。戦争犯罪であり、国際的な人権問題だと多くの人に知ってほしい」と話しました。(栗原千鶴、ベルリン=吉本博美)


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