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2023年7月17日(月)

「『都』構想看板下ろさず」 維新・吉村府知事が明言

 大阪府の吉村洋文知事(日本維新の会共同代表)は「日経」16日付インタビューで、「大阪都」構想について「看板は下ろしていない」と明言しました。

 「大阪都」構想は、大阪市を廃止し権限も財源も「都(府)」に吸い上げ、「1人の指揮官(知事)」の下で大型開発など広域行政を進めようとする構想。2度の住民投票で否決され、当時の大阪市長だった橋下徹氏、松井一郎氏がそれぞれ政界引退に追い込まれました。

 吉村氏は3度目の住民投票について「政治の世界はどうなるか分からない」と含みを持たせました。カジノを中核とする統合型リゾート(IR)の大阪誘致も「初期投資が約1兆円」とカジノ頼みの「経済波及効果」に期待しました。

 吉村氏はまた、民意を切る府議会・大阪市議会の定数削減強行に関連して「(国会議員定数も)維新が自民に取って代われば直ちに定数の3割削減を実行する」と表明しました。

 「安倍晋三元首相の『3本の矢』のうち、ほとんど進まなかったのが成長戦略だ」「既得権に切り込む必要がある」として「例えばマイナンバーカードと保険証機能を一体化したマイナ保険証を使った改革だ」と強調しました。吉村氏はこの「改革」が医療費削減につながる可能性に言及しましたが、もともと個人情報のデータ化は、もうけに使いたい財界の意向です。

 「大阪市をなくすな」「カジノはいらない」「保険証廃止はやめよ」という民意に逆らい、民意を切る―。維新による「改革」の内実をよく物語っています。(辺)


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