2023年7月17日(月)
自衛官不足で対策
髪形ルール緩和を議論
ツーブロックは「技巧的な髪型」だから禁止する。月経異常がある女性は採用しない―。こうした自衛官に課された髪形のルールや採用基準を緩和する議論が行われています。自衛官らの人材確保策を議論する有識者検討会が１２日に提出した報告書で、自衛官不足への対策として頭髪ルールの変更などを検討するよう求めました。
報告書は頭髪ルールについて「合理性に乏しいものは変更・廃止すべきだ」と明記。具体的な変更すべき「非合理的な規定」は、これから議論されます。
髪形に関する規定は陸海空自衛隊で異なります。陸上自衛隊は、赤茶や金色などの頭髪を禁止。男性は「短髪が望ましいが、長髪の場合、耳、眉毛、襟元に触れない長さで整髪する」と定めています。女性は「ショートが望ましい」とし、ロングの場合は三つ編みなどで一つにまとめるとし、ポニーテールなどを禁止。髪留めも黒や紺など「髪色に近い色」しか使用できません。
航空自衛隊では、ツーブロックは「特定の部分だけを伸ばしたり、短くする技巧的な髪型」だとして禁止。男性のもみあげの長さも「耳の付け根上端から耳たぶまで」と厳格に定めています。女性は「華美にならず控えめのもの」と規定し、ロングの場合も、後ろで束ねるとしています。
女性自衛官の確保のために採用時の身体検査基準の緩和も検討されています。これまで身体検査での「不合格疾患」として「月経異常」を挙げていましたが、検討会では低用量ピルの内服で症状が安定すれば採用を可能とする案が議論されています。
