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2023年7月17日(月)

入党物語 日本共産党101年

電話も演説会もドキドキ

法学部めざして勉強中 石井秀太郎さん(19)仮名

写真

(写真)自分が読んだ「共産党宣言」を手に(本人提供)

 日本共産党が結成され101年を迎えた7月。

 「ずっと悩んだ末に、思い切って、ドキドキしながら電話をしました」

 19歳、石井秀太郎さん。

 受験のために世界史を勉強するなかで、マルクスの「共産党宣言」とはどんなものだろうと思い立ち、本を手にしてから2カ月後のことです。

 電話を受け取った地元の日本共産党地区委員会は「入党したい」という申し出を歓迎。2日後に行われる党演説会への参加を案内しました。

初めての演説会

 政党の演説会。もちろん初めて。ドキドキです。共産党員と会ったこともありません。終了後に周りを見回していたところ、地区委員長に声をかけられました。

 「石井さんですか。党のこと、お話しさせてください」

 ロビーで地区委員長らから説明を受けた石井さんは、迷うことなく入党申込書にペンを走らせました。

 「『共産党宣言』の世界に触れたことから、日本共産党のホームページを見て綱領を読みました。衝撃でした。自分の体験と結びついたんです」

 そう語る石井さん。自身の体験とは――。

 「僕の高校卒業を前に母が体を壊したんです」

 非正規で働き詰めの末のことでした。そのことがあり、自身もその年の大学受験を諦めざるを得なくなりました。

 政治を変え、貧困や格差をなくす――母や僕のようにつらい思いをする人を減らしていける社会をめざしたい。

 「共産主義のこと、日本共産党のこと、知れば知るほど自分の思いが抑えられなくなったんです」

 いま「日本共産党バッシング」があることも知っています。「目にすることは多くあったんですけど、それは逆に、自分の意思をさらに固める要因になりました。ちゃんと綱領を読めば、よくわかるので」

大きなギャップ

 演説会でみた共産党員や支持者の人は「率直に言って高齢者の方が多いなあ」。同時に、話してみて「みんなほんとに優しい人たちばかり」という驚きも。「そういう意味ではギャップが大きかったです」

 101年の歴史の党に19歳の石井さん。「この党、この思想が、本当の意味で民衆に寄り添った考え方なんだということを広げていきたいです。怖いイメージを持っている人の誤解を解いていければ」と抱負を語ります。

 ギターも好きな石井さんですが、最近は勉強の合間にマルクスの「賃金・価格・利潤」にも挑戦。「難しくないですか?」と尋ねると「難しい方が逆に興奮してきます」とはにかみます。将来は働く人の権利、命と健康を守るような仕事に就きたいと、大学法学部をめざして勉強中です。(石上零)


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