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2023年7月12日(水)

きょうの潮流

 高気圧ガール、悲しみのJODY、さよなら夏の日―。山下達郎さんの夏の定番ソングがラジオから流れていました。曲にのせてよみがえる思い出。それさえも色あせてしまう…▼「数々の才能あるタレントさんを輩出したジャニーさんの功績にたいする尊敬の念は今も変わっていません」。山下達郎さんのジャニー喜多川氏への発言がSNSなどで炎上し、批判の声が広がっています▼きっかけは音楽プロデューサーの松尾潔さんが長く業務提携してきた芸能事務所から契約を解除されたこと。松尾さんは喜多川氏の性加害やジャニーズ事務所の対応をメディアで批判。それが理由で、当の芸能事務所に設立からかかわる山下さんも今回の方針に賛同したといいます▼山下さんは9日放送のラジオ番組で「松尾氏がジャニー喜多川氏の性加害問題にたいして臆測に基づく一方的な批判をしたことが契約終了の一因だった」と話しました。自分は性加害の事実を知らず、本当にあったとすれば許し難いことで第三者委の調査も必須だと▼一方で、縁も恩もあるという喜多川氏について「プロデューサーとしての才能を認めることと、社会的・倫理的な意味での性加害を容認することとは全くの別問題」だとして「作品に罪はない」とまで▼重い口を開いた被害者たちは周りが目をそむけてきた性暴力とともに芸能界の闇を告発しました。功績と性加害を分けて評する大物ミュージシャンの言動は罪をかばい、被害者をさらに傷つけることにならないか。


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