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2023年7月8日(土)

きょうの潮流

 感染症とのたたかいはやはり一筋縄ではいかないようです。日本医師会は新型コロナウイルスの「第9波」に入ったとの見解を示しました▼とりわけ深刻なのは沖縄県です。定点報告数が5月中旬から今月はじめにかけて4倍以上に急増しました。全国的にも倍増している状況です。多くの人が移動する夏休みを目前に不安が広がります▼筆者のまわりにも新型コロナの「5類」移行後、初めて感染した人は少なくありません。世界保健機関(WHO)の6月末報告によると、この時期に感染が急拡大している国はほとんどありません。では、なぜ日本で急拡大しているのか▼ある専門家は、日本には夏前に梅雨があり、屋内ですごす時間が長く、人の間隔が密になりやすく、飛沫(ひまつ)感染が起こりやすいからだと指摘します▼政府の責任も問われます。新型コロナは深刻な後遺症など未解明の部分も多く、「ただの風邪ではない」と多くの専門家が指摘しているにもかかわらず、一方的に「5類」へ移行。全数把握も中止し、既にコロナは存在しなくなったかのような対応が、警戒感を緩める要因になっていることは明らかです▼一人ひとりのところでは、定期的に窓を開けての換気、こまめな手洗い、密になりやすい場面でのマスク着用、体調が悪いときは休むという基本を徹底することは言うまでもありません。政府には、必要な検査・医療体制を整える責任が。それを怠れば、事実上、コロナ失政で倒れた過去の政権の二の舞いになりかねないでしょう。


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