2023年7月1日(土)
語り継ぎ 平和を後世に
宮森小 米軍機墜落64年「慰霊祭」
沖縄
![]() (写真)犠牲者の名前を刻んだ「仲よし地蔵」に手を合わせる遺族ら=30日、沖縄県うるま市 |
1959年に米軍ジェット機が沖縄県石川市(現うるま市)の宮森小学校と周辺住宅地に墜落し、児童と住民18人が命を奪われた事故から64年となった30日、同小学校で「慰霊祭」が開かれました。遺族会と、事故を後世に伝えるため活動する「石川・宮森630会」が主催し、遺族ら約100人が参列しました。
事故で息子を失った母親による琉歌を、「石川エンサー保存会」の伊波和信さんが沖縄民謡の調べにのせて詠唱。参列者は黙とうののち、焼香をあげて犠牲者を追悼しました。
630会の久高政治会長は、米中対立をあおる緊張激化の中で、「米軍機の騒音は日増しに高まり、自衛隊の増強が進められ、沖縄がこの争いの渦に巻き込まれようとしている」と強調。事故を語り継ぎ、反戦平和を訴え続けていきたいと述べました。
「慰霊祭」の最中にも軍用ジェット機が同小の上空に飛来し、ごう音が響き渡りました。
当時、同小2年だった男性(71)は、級友6人が犠牲になった上に、大やけどを負いながら一命をとりとめた親友も、事故から約15年後にやけどの後遺症で亡くしました。「親友は、子どものころいじめられっ子だった私をいつも助けてくれたスーパーマンだった」と話しました。
この日は、同小の児童会による追悼集会も行われ、同小6年生は「沖縄戦も、このような事故も二度と起きないように、平和につながることをやっていきたい」と語りました。









