2023年6月30日(金)
首相「次は台湾では」
会談での発言 米大統領明かす
ロシアの侵略受け
バイデン米大統領は28日(現地時間)、中西部イリノイ州シカゴでの支持者を前にした演説で、岸田文雄首相がバイデン氏との会談で「(ロシアの)18万5000人の部隊が他国を侵略している。次はなぜ台湾ではないのか」と述べていたことを明らかにしました。
岸田氏は昨年、「ウクライナは明日の東アジア」だと繰り返して大軍拡を正当化していました。バイデン氏の発言が事実であれば、岸田氏は中国による台湾への武力侵攻=「台湾有事」への介入が念頭にあったとみられます。
バイデン氏の発言をめぐり、松野博一官房長官は29日の記者会見で「コメントは差し控えたい」と述べ、否定はしませんでした。
さらにバイデン氏は27日(同)、東部メリーランド州での集会で「日本は初めて軍事費を劇的に増やし、欧州での戦争(ロシアのウクライナ侵攻)にも関与した。彼(岸田氏)はそうしなければ、(中国の)台湾(侵攻)に青信号を送ると分かっていた」との認識も示していました。
一方、日本の軍事費増額について「私が(岸田首相を)説得した」とした発言(20日、カリフォルニア州)をめぐり、「私が説得するまでもなく、彼はすでに(軍事費の増額を)決めていた」と述べ、訂正しました。
この発言をめぐっては、日本側が「事実と異なる」と抗議し、訂正を申し入れていました。