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2023年6月25日(日)

なんだっけ

ソーラーシェアリングって?

写真

(写真)二宮金次郎生誕地の近く、神奈川県小田原市に設置されたソーラーシェアリングで農作業する若者たち(小山田大和さん提供)

 Q ソーラーシェアリングってよく聞くけど何?

 A 農地の上に支柱を立てて、その上に太陽光発電装置を設置して行う、太陽光発電の一つの形です。太陽光(ソーラー)を発電と営農で分け合う(シェアする)という意味から、ソーラーシェアリングと言います。農業生産を中心にしながら、つくった電気は自家消費し、余ったら地域のために使う。ここに力点を置いて「営農型太陽光発電」とも呼ばれています。

 Q 設置するための要件とかあるのかな。

 A 例えば、農業機械を効率的に使えるよう、支柱の高さは2メートル以上と決められています。収穫量でも、地域の平均値と比べて単位面積あたりおおむね2割以上減少しないようにとされています(収量8割確保要件という)。適切に営農されない場合は、撤去を求められることもあります。

 Q メガソーラーとは違うんだよね。

 A 大資本が設置する大規模太陽光発電ですね。こうしたいわゆる「植民地型太陽光」が各地につくられトラブルを起こしており、ソーラーシェアリングのイメージを悪くしているといいます。ソーラーシェアリングは、耕作放棄地の再生や発生防止に効果的だと拡大が期待されています。ところが、耕作放棄地を活用したものは1割程度にすぎません。2020年に規制緩和され、「収量8割要件」を満たさなくてもよいとされました。気候危機打開に向けた再生可能エネルギーの一つの柱で、地域発展のチャンスにもなる“地域脱炭素”の取り組みとして注目されています。

 (2023・6・25)


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