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2023年6月24日(土)

安城市 不適切発言を謝罪

生活保護申請 ブラジル人女性に

 愛知県安城市は22日、昨年11月に生活保護の申請をした40代の日系ブラジル人女性に窓口で「ホームレスの外国人は生活保護で助けられない」などと事実と異なる不適切な発言をしたと明らかにしました。三星元人市長は、対応に誤りはなかったという従来の説明を一転させ、「本人と支援者に心痛を与え、市民の信頼を損ねた」として謝罪しました。

 市によると、女性が支援者と市役所を訪れた際、生活保護担当の職員が、女性がホームレスであるかのように扱い、「ホームレスの外国人は生活保護で助けられない」と回答。さらに強制送還の可能性があるかのような根拠のない発言をしました。

 女性はコロナ禍で職を失い、家賃を滞納していたものの県営住宅に住みホームレスではありませんでした。また、外国人がホームレスであっても在留資格があれば生活保護の対象になります。

 女性は、窓口職員から「外国人には生活保護は出ない」「ブラジルに帰ればいい」などと虚偽説明と差別的発言をされたとして昨年12月、県弁護士会に人権救済を申し立てていました。市は当初、職員からそのような発言はなく、対応に誤りはないと主張し、「十分な意思疎通ができず、市の意図が正しく伝わらなかった」と説明していました。

 市は、当時のやりとりを録音したデータを一部報道機関より示され、改めて担当職員に確認したところ自分の発言だと認めたということです。再発防止に向けて第三者を交えた検証組織で事実確認を進めるとしています。


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