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2023年6月23日(金)

文化のすそ野を削るな

インボイス制度中止に

日本外国特派員協会 アニメ関係者ら会見

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(写真)インボイスによって「若手が未来に希望を持てなくなる」と訴える岡本さん(左から3人目)=22日、東京都千代田区

 10月1日から導入が狙われている消費税のインボイス(適格請求書)をめぐってアニメーターや声優などエンタメに携わる人らが22日、東京都千代田区にある日本外国特派員協会で会見しました。弱いものに新たな税負担を強いる同制度によって、「文化のすそ野が削られてしまう」と訴え、導入中止を訴えました。

 アニメプロデューサーの植田益朗さん、声優・俳優の岡本麻弥さん、アニメーターの西位輝実さん、税理士の湖東京至さんの4氏が参加しました。インボイス中止を求めて約1年半、さまざまな形で声を上げ続けている各氏。日本の大手メディアがこの問題をほぼ報じないもとで、海外メディアに向けて訴えました。

 会見では、インボイスが導入されれば、どのエンタメ業界でも2~3割が廃業を検討しており、その多くが若手だと告発しました。

 アニメ業界に30年以上携わり、「機動戦士ガンダム」や「シティーハンター」などの作品にかかわってきた植田さんは、「世界の誰もが知っている有名な作品も、無名な新人がつくってきました。制度の問題点すら周知されないまま、インボイスが導入されようとしている。この状況を打破したい」。

 大半が個人事業主で、7割以上が年商300万円以下の声優業界。岡本さんは、インボイスによって新たな税負担を受け入れるか、仕事が減るかという「正解のないボタンを押せと言われています。そうなれば私たちはそっと消えていくだけです。どうか助けてください」と述べました。


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