2023年6月18日(日)
沖縄・辺野古新基地
大浦湾工事へ土砂準備
防衛相表明 デニー知事が批判
沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐり、浜田靖一防衛相は16日の会見で、工事が実施できていない大浦湾側の埋め立てに必要な土砂の準備のため、新たな造成工事の手続きを進めていると明らかにしました。
![]() (写真)新基地建設が強行されている辺野古・大浦湾=2021年12月、沖縄県名護市(許可を得て小型無人機で撮影) |
大浦湾側を埋め立てるには軟弱地盤の改良工事が避けられず、国は設計変更を沖縄県に申請。しかし玉城デニー知事が設計変更を不承認としたことで、工事は着手できていません。この不承認をめぐる県と国の裁判が続いているにもかかわらず、国が大浦湾埋め立ての準備を強行しようとしていることは、承認の範囲を超える違法な工事だとして市民団体が反発を強めています。
玉城デニー知事も同日、この問題についてコメントし、「係争中であることも含めると、いかがなものかと言わざるを得ない」と批判。「工事を即中断し、われわれ沖縄県と話し合って、県が今まで申し上げていることに真摯(しんし)に対応していただきたい」と強調しました。
防衛省沖縄防衛局は4月28日付で、計100万立方メートルの土砂(石材を含む)を使う造成工事を入札公告しました。国は設計変更申請書の添付図書で、工期の短縮のため早い時期に埋め立てが終わる辺野古側の区域に「埋め立て土砂等を仮置きする」と明記。辺野古側は2018年末から土砂投入が強行され続け、国はすでに大部分の埋め立てが終わっているとしています。
浜田防衛相は16日の会見で「間断なく工事が進められるよう公告しておくことは問題ない」と述べ、土砂を仮置きする計画を認めました。









