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2023年6月15日(木)

きょうの潮流

 あの時のことを思い返しました。6年前の総選挙。直前まで解散について「まったく考えていない」と口にしていた安倍首相が臨時国会の冒頭で強行しました▼森友・加計問題をはじめ政権への疑惑が相次ぐなか、ようやく開会となった途端の解散。あまりの大義のなさとともに一国の首相が平然と国民にウソをついたことにあきれ果てました。のちに安倍氏はあの判断が「一番当たった」とふり返っています▼国民に信を問う民主主義の根幹にかかわる解散権を党利や私利でもてあそんでいいはずがありません。今国会中で解散風を吹かせている岸田首相は「情勢をよく見極めたい」と。それは有利なタイミングを見計らうとの意味では▼少子化対策を示した13日の首相会見。年3・5兆円を投じるとしますが、財源確保は年末に先送り。43兆円もの大軍拡にあてる増税も25年以降に先送り。すでに政権の財源論は破綻していますが、国民への負担増を隠したままで選挙をやろうというのか▼個人情報の漏えいが相次ぐマイナ・トラブル、人権侵害をさらに深刻化する入管法改悪、当事者が理解増進ではなく差別増進と憤るLGBT法。この国会で自公と維新・国民が推し進めてきた法案は反対や批判がひろがったものばかりです▼増税を選挙の争点にされたくないのか、これ以上ぼろが出ないうちに解散に持ち込もうというのか。いずれにしても、国民をばかにしているとしか思えません。いくらこじつけても、そこに大義のかけらもないことも。


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